ベトナム社会主義共和国の観光ビザについて解説します。
※2022年5月より観光ビザの招聘状の取得代行を再開しました。
※2022年5月現在、大使館・領事館で観光ビザを申請するのにベトナムから招聘状が必須となっています。
※2022年5月現在、3ヶ月の観光ビザの招聘状は発行停止されています。1ヶ月のみご案内可能です。
観光ビザ(Visa)の概要
観光ビザ(別名:ツーリストビザ)(通称DL:Du Lich)とは、ベトナムに観光目的で入国し、査証免除期間を超えた14泊15日以上滞在する場合に必要なビザです。
日本国籍の方はベトナム政府の査証免除国リストに入っていますので、2週間以内の滞在、パスポート有効期限が6ヶ月以上、第三国の航空券を保有、30日再入国ルールに該当していない、など諸条件を同時に全て満たす場合はノービザ入国できます。一方で、中国籍の方などはビザが必須となります。
この観光ビザを大使館で取得する場合は招聘状(インビテーション・レター)は不要なので自分で購入可能ですが、空港到着時にアライバルビザで取得する場合は招聘状が必須となります。パスポートの有効期限や滞在期間などの問題でビザ購入が義務付けられる渡航者で、招聘状を持たずにビザカウンターに行っても、ビザ発給はできません。最悪の場合、入国拒否になるケースがあるのでご注意下さい。
一方で、ビジネス・業務ビザ(DN)は商談や視察など出張を目的としたビザです。
観光ビザのサンプル
観光ビザはビザ券面右上のカテゴリーがDLとなっています。

右上にDLと記載された観光ビザのサンプル(取得場所は国境モクバイ)
✍️観光ビザの券面の解説
- Category(ký hiệu):ビザのカテゴリー。DLが観光ビザの意味。(DNが商用ビザの意味)
- No(Số ):ビザの番号
- Valid from(Có Giá Trị Từ Ngày):ビザの有効期限
- Good for single (Sử Dưng Một)/ Multiple Entry(/Mhiều Lần): 入国制限。シングルかマルチか。
観光ビザの有効期間
観光ビザの有効期間は1ヶ月と3ヶ月があり、それぞれシングルエントリーとマルチプルエントリーの2種類があります。2020年現在、日本国籍者は最大3ヶ月の有効期限を確保できます。
現在、12ヶ月・24ヶ月・36ヶ月の有効期間確保は、投資家ビザ(DT)、就労ビザ(LD)、家族帯同ビザ(TT)、テンポラリー・レジデンスカード(TRC)などなっています。長期ビザをご希望の場合は別途、お問い合わせ下さい。
観光ビザを取得すべき人
- ベトナムに観光目的で入国し、15日(14泊15日)以上滞在する人。
- パスポートの残存期間が6ヶ月未満の人。
- 30日ルールに該当。前回ノービザで入国した後、一度第三国に出国し30日以内にベトナムに再入国する場合。
観光ビザの購入費用
観光ビザを取得する場合の費用です。ベトナムの空港取得と日本の大使館取得とそれぞれ、料金が異なります。空港でのアライバルビザを選択する場合は、事前に招聘状の準備が必要となります。
ビザ種別 | 空港アライバルビザ | 在日本ベトナム大使館 |
1ヶ月シングル | 25USD | 5,500JPY |
1ヶ月マルチ | 50USD | 10,000JPY |
3ヶ月シングル | 25USD | 7,500JPY |
3ヶ月マルチ | 50USD | 14,500JPY |
観光ビザ取得の必要書類
以下の書類が必要です。ビザ申込用紙は大使館、空港のビザカウンターなど各所に設置されています。また、顔写真(日本の証明写真)を1枚貼ります。
◼︎観光ビザ準備リスト
- パスポート(有効期限6ヶ月)
- 顔写真(4×6センチ・背景白)
- ビザ申請費用(現金)
- 大使館用ビザ申込用紙またはアライバルビザ専用申込用紙
- 招聘状(アライバルビザの場合)

アライバルビザ申請書、招聘状、パスポートの3点

アライバルビザ招聘状の見本
観光ビザの取得方法
一般の渡航者が観光ビザを取得する方法は、大きく分けて各国大使館、電子ビザ(E-Visa)、そして空港到着時のアライバルビザに分かれます。
方法1 : 「🏢日本のベトナム大使館・領事館でビザを取得」
渡航前に日本のベトナム大使館・領事館でビザの取得が可能です。観光ビザの場合は招聘状は必要ありません。
◼︎ビザが取得可能な日本のベトナム大使館・総領事館
方法2:「✈️空路入国時に現地空港でアライバルビザを取得」
ベトナム現地の国際空港で到着時ビザ(アライバルビザ)の取得が可能です。アライバルの場合は、観光ビザ・ビジネスビザの双方で許可番号が記載された招聘状が必要です。
✈️アライバルビザが取得できるベトナムの空港
✍️招聘状の発行日数の目安
- 専門の代行会社経由:3〜5営業日
- ベトナムビザ大辞典経由:通常3営業日・最短60分
方法3:「🚌陸路入国時に国境でアライバルビザを取得」
隣国(カンボジアや中国)から陸路で再入国する場合、国境でアライバルビザの取得が可能です。陸路の場合は観光ビザ・ビジネスビザの双方で招聘状原本(コピーではなくオリジナル)が必要な為、再入国する方が対象となります。
◼︎アライバルビザが取得できるベトナムの国境
- タイニン省 モクバイ国境(カンボジアのバベット国境と対向)
- ラオカイ省(中国の河口ヤオ族自治県と対向)
- ラオバオ町(ラオスのデーンサワン国境と対向)
- ほか数カ所
観光ビザの更新方法
方法1 : 第三国に出国し、再入国時に新たに再取得(更新では無い)
既存の観光ビザを更新・延長をせずに新規取得します。招聘状を取得し一度第三国に出て、再入国する際にアライバルビザを即時発行で取得可能です。日本や隣国のベトナム大使館で取得することも可能ですが、東京ベトナム大使館をのぞいて即時発行は難しいです。
方法2 : ベトナム国内で延長
取得済の観光ビザの期限以上に滞在が必要になった場合には、ベトナム国内で延長が可能です。1ヶ月ビザで入国した場合は2ヶ月あるいは2ヶ月の延長、3ヶ月ビザで入国した場合は27日までの延長が可能となります。
しかし、外国人がベトナム国内で更新・延長する場合は、新規取得に比べて割高になります。近年は国内での延長更新の難しくなっています。ホーチミンで延長を行う場合、シングルビザのみ更新可能です。マルチビザを持っている場合でも、国内更新した場合はシングルビザに切り替わります。
注意点
視察・会議・商談などを目的とした出張者の場合は、ビジネスビザ(業務ビザ)の取得となります。
2022年5月現在、大使館・領事館で観光ビザを申請するのにベトナムから招聘状が必須となっています。また、3ヶ月の観光ビザの招聘状は発行停止されているので、1ヶ月のみご案内可能です。3ヶ月をご希望の場合、ビジネスビザをご検討ください。
以上、ベトナムの観光ビザについて解説しました。
取得代行の申し込み
2022年5月よりベトナムビザの招聘状取得代行サービスを再開いたしました。5月現在、各種招聘状発行に時間がかかります。観光ビザは通常4-7営業日、ビジネスビザは5-7営業日かかります。